由志園 料亭「菖蒲

 

所 在 地    松江市八束町

建 築 主    由志園

施    工    内藤組

延床面積     202㎡

規模・構造    木造2階建

竣    工    1989年 

 

 中海に浮かぶ大根島は、昔から「朝鮮人参」と「牡丹」の産地として知られる。その大根島にあるのが、日本庭園で有名な由志園だ。約1万坪の広い庭のなかに様々に点在する施設のひとつが、料亭「菖蒲」である。
 料亭「菖蒲」は1/4が池に張り出した望楼建築で、坪庭を中心に、土間席と大中小の座敷が回り、それぞれの座敷から表情の違う庭を見ることができる。各座敷の床廻りは、室の構成、庭の見え方、客層に合わせ、すべて異なる意匠と素材を取り入れている。また、棟の鬼は、私の大好きな“三渓園聴秋閣”の鬼瓦の写しとした。
石組みの上に自然に建物が乗っている感じを出すのに苦労したが、庭師と共に試行錯誤した結果、庭と建築が一体となる作品に仕上がった。
庭と建築の双方が引き立つよう同時に創った貴重な体験であった。