松江歴史館

指名 プロポーザル最優秀
第3回JIA(日本建築家協会)中国建築賞優秀賞受賞

 

所 在 地    松江市

建 築 主    松江市

施    工    松江土建・一畑工業・幸陽建設JV

延床面積     3,918㎡

規模・構造 

          本館 RC造

          長屋門 木造

          屋外便所 木造

竣    工    2011年 

 

 

開府400年松江城眼下のモダン和風博物館

 

松江開府400年を記念した江戸期がテーマの博物館。濠を挟み城に隣接した次席家老屋敷跡の一画に建つ。伝統美観地区の城山内濠地区のため、12m以下の高さ制限の中で歴史的景観を意識した設計に。プロポーザルの基本デザインの要件は、「黒瓦、白壁、腰板の家老屋敷らしいイメージ」しかし復元建築ではないので、現代の感性と和風デザインを織り交ぜた博物館建築としている。

 

伝利休茶室を博物館内に復元

 

 福島正則が利休に頼み建て、後に松江藩筆頭家老の大橋家に譲った茶室。明治初年に八雲本陣の小幡家に移築された後、解体、保存されていた部材を近年市が寄贈を受けた。その茶室を博物館内の一画に展示物として、中村昌生先生の監修のもと復元設計監理した。また、長刀所持の加藤清正のために刀掛先端の壁に開けた径7寸の穴も起こし絵を参考に復元した。

 

古武士の風格が漂う石灯篭に魅せられて

 

 隅櫓付き長屋門(表門)正面に見事な下り松を植え、アプローチに沿った長い枝の先にこの博物館にふさわしい石のオブジェを考えていたところ、戦国時代出雲の国人衆で尼子方の大野城家老の末裔加藤氏宅でやっと探しあてた。江戸中期作の庭に往時をしのばせる武張った石灯篭が、大きなヤマモモの木の下にひっそりと立っていた。当主のご好意でこの灯篭の写し製作の快諾を得て、名工の手により本物と見まがう来待石の灯篭を据え、イメージ通りの下り松と石灯篭の出来映えに満足している。

 

 

基本展示室/企画展示室

 

 基本展示室の床は大半をタタミ敷としている。

 半円形の腰壁の内側に造りつけのソファを設け、天井の円形スクリーンに、小泉八雲が観たであろう江戸時代の面影そのままの「明治の松江の風景」が映し出される。